POP PUNK STUDY [PARASITES]

2014/07/17


PARASITES
1986年にニュージャージー州で結成されたUSポップパンクを語る上でGREENDAYTHE QUEERSSCREECHING WEASELMr. T EXPERIENCE等と共に名前が上がる偉大なバンドであることは間違いないであろう。ギタリストでありPARASITESのほぼ全楽曲を手掛けるDave Parasite (a.k.a. Nikki Parasite)を中心に1998年に一度解散するも、2007年に再結成し現在も活動中である。
その類いまれなソングライティングポップセンスで世界中のポップパンクファンを鼓舞させていた。どうしようもなく青く甘酸っぱい涙腺を大いに刺激してくる泣き虫メロディーに鼻がかった独特なボーカルが特徴的。ポップパンクのみならずパワーポップ、ギターポップ、ネオアコ周辺まで射程における、まさに「ポップ職人」。また昔のバンドでも、現行のバンドでも「良い曲はガンガンカヴァー!」というスタンスも非常に良く、「POP伝道師」としてリスナーを楽しませてくれる一面も。オリジナルアルバム(カヴァーアルバム含む)6作品、シングル20作品、コンピ参加に至っては50作品以上と非常にファン泣かせ。

おすすめ盤!
Something To Hold Onto (Slumberland Records SLR 030) 7inch
1993年に発売された7インチ単独シングル。ガレージレーベルSlumberland Recordsからのリリースということも他ジャンルでも広く愛されていたことが伺える。PARASITESというと大名曲「Crazy」と言われがちだが筆者がPARASITES史上最もキラーだと思う1曲は今作のA面。泣き泣き過ぎるイントロのギターから後半に連れて切なさと熱さが滲み出るNikkiの声に涙腺崩壊。
B面にはノイジーギターが印象的なシンガーソングライターLeonard CohenSuzanne」のカヴァー。こういったところから新しいジャンルを掘り下げるきっかけを与えてくれる彼らに感謝。
7インチ自体は入手困難だが、現在も入手可能なシングルコレクション「Compost」に収録。