新旧入り乱れた高水準なバランスを保った正に彼らのデビューアルバムに相応しい仕上りだ。スカパンクファンなら既にそのアルバムにやられた方も多いことだろう。
決してバンド活動をする上で利便性に優れているとはいえない北海道・苫小牧から全国に向けて強烈に発信を続ける彼ら。リリースまでのこれまでの経緯、アルバムや音楽性などについてギターボーカルであるHIDEKIに話を聞いた。
INTERVIEWER:OSAWA17
■遂にアルバム発売おめでとうございます!本当に待ちました!
昨年2013年のシングル「Dawn Of The Future」から怒濤の動きを見せてきました
が、昨年からこういった動き出しが出来たきっかけはあったのでしょうか?
またそれまでの活動など差し支えなければ教えて下さい!
HIDEKI:大澤くん!うっす!よろしくっす!(笑)とりあえず、新しいラッチャイ(Ratchild)の音源なまら良かった!アレはサイコー過ぎ!(笑)つーわけで、こりゃー濃い話しが出来そうだね(笑)
まず、FREE KICKの流れとしては2000年に結成で地下活動をしまくってきたから「いい加減オレ達もCD出してぇ!」とフツフツ思ってたワケですよ(笑)
世の中のバンドにイライラしてきてる最中で(笑)
ほんでレーベル(1138)にも音信不通にしてたんだけど、一回連絡をしてみたら、「じゃ、出そうかっ」てなって後は作戦通りって感じです!(笑)
■結成から14年目にしてシングル含め一気に3枚流通作品をリリースした訳ですが、今までのバンドの環境から変化はありましたか?
またリリースに向けて苦労した事、初めて体験した出来事などなどエピソードがあれば教えて下さい!
HIDEKI:変化と言えば、今までFREE KICKの事を知らなかった人がライブに来てくれるようになったし、単純にCDを出してから色々なバンドに声をかけられるようになったね!
ツアーも誘われるようになったし「今更遅えよ!」って感じだけどありがたいね(笑)
苦労は最近はないね!(笑)長年、遠回りしてきたからもう充分かな!(笑)
初めての体験と言えば「サイン下さい!」と言われた時の反応には今だに困るし照れるね!(ウブ)
■今作タイトル「The End Is Near」はどういった思いで付けたのでしょうか?
前作2枚のシングルのタイトルから徐々に「なにか」が近づいてきているように感じました 笑
HIDEKI:わあ!それ!嬉しい!(泣)
そーやって誰かが勝手に勘ぐってくれたらサイコーだなって感じで(笑)
コッチとしては、マンマと大澤君は思惑通りです(笑)「気付く」か「気付かない」かはギリギリのラインで!(笑)
気付く人はやっぱりアンテナを張ってる人です(笑)素晴らしい!
今回のタイトルはそのまんま「ジ・エンドイズニア」て意味で。
もう、2ndのEPのタイトルを決めている時からこのタイトルは考えてたし、上手く1stEPと2ndEPと、このアルバムが繋がるようにしたかったんだよね!
「このシーンはもう終わる」て意味で付けたんだよ!
むしろ「終わらせたい」って思ってるし(笑)タイトルを発表した時に周りのバンド友達から「誰か辞めるの?」とか「解散するのとか?」言われて(笑)コッチとしてはオレ達の居ない所で皆が、オレ達の事を勘ぐってくれてサイコーだよ!(笑)
今回も良いタイトルを付けたと思ってるよ(笑)
■やはり!いいタイトルだなと思いました。先の質問でも言っていた、「世の中のバンドにイライラしていた」、「このシーンを終わらせたい」っていうイライラしていた具体的な部分や今後Free kickが描いていきたいシーンなど話せる(書ける)範囲で結構なので(笑)聞かせて下さい!
HIDEKI:攻めるね~!!!(笑)Mr.大澤(笑)まあ、「売れてる音楽」が全てではないし、「東名阪」が全てではないと思ってるし、「音楽雑誌」に載ってるバンドが偉いワケでもなんでもないし、田舎でも北海道でも九州でも今ならどこに居ても発信出来るわけだし、発信していきたいし、そーゆー感じかな!
シーンねぇ、、、(苦笑)オレ達は北海道だから周りのシーンはわからないし、むしろ関係ないけど、「ウソ臭くてツマラナイ物」にはしたくないなぁとは思ってるよ。
予定調和は嫌だから。だからこそ友達のバンド皆で上がっていきたいよね。
俗に言う「売れてる人達」よりオレ達の友達の方がカッコ良いと思うし、「カッコ良い=売れる」では無いんだなぁとも感じたし、誰かが一人勝ちした所で「シーン」なんて作れないと思うからお互いフックアップしていけるような関係で居たいとは思うし皆で一緒に楽しみたいよね!どーせ死ぬんだから(ポジな意)
■マスタリングではアナログテープを通しての作業を行った様ですが、今作その他の部分で「アナログ」に拘ったとところはありますか?
HIDEKI:アナログテープに拘ってるのは今回だけではなく、オレ達の全四作品全てがそうだし、今回は更にジャケットも手作りだね!コンパネ切って塗って取って付けてみたいな夏休みの工作を作ってるみたいだったね!(笑)
音に関しては「モノラル」で音を出してそこから一気に「ステレオ」でドカーンって感じで色々実験的にやってみたらサイコーな仕上がりだったよ!(笑)
■アナログへの愛がビンビン感じますね!以前 COCONUTS PINEとのPOTSHOTトリビュートスプリットも7インチでリリースしてましたが、今作アナログの予定は!?また今後アナログリリースの予定は!?
HIDEKI:アナログでは出したいよね!やっぱり!
好きなバンドがそうやっていたからオレ達もそーゆーのはやりたいし、ジャケが少し違ったり中ジャケが違ったり収録曲も少し変えたり。ヤリテーーー!!!
ありがたい事にレーベル(1138)はそーゆーのを理解してくれてるから今後もアナログは出すだろうね?正確に言うと「出させて頂く」だね!(笑)
今のコなんて家でアナログを聴くプレイヤーなんて持ってないんだろうし、ましてや持ってるとしてもどーせ「サブカル」がイケてると勘違いしてるネットオタクのコミュ症の奴なんじゃないかな?(笑)
■今作新旧共にバランスよく収録されてますが、特に8曲目Better Than Yesterdayは今までのナンバーとはかなり違ったアプローチかと思いました!
HIDEKI:大澤くん!ちょっと、褒めすぎ!(笑)詳し過ぎ!(笑)つーか聴き過ぎ!(猛照)
あの曲に関しては「シングル」だったら「ナシ」だけど「アルバ ム」だったら「アリ」みたいな感じで、アルバム全曲ウルサイよりも真ん中で「休憩」出来たらなぁって思ってて、基本は「LIVEでヤりたい曲」を 作るんだけど、アレはスンナリ出来たかな?
オレ達みたいなバンドが、あーゆーのやったら余計染みるって言うか、「FRUITY」とかの「NOT TREND」とか「トロゴリ」の「DRIPPY」とかウルサイやかましいバンドのアルバムに入ってる極上の泣メロ的な?(笑)
自分の中でも相当気 に入ってるし、夕暮れの時に聴いたらマジ涙腺崩壊だね。歌詞もまた泣けるんだよなぁ(笑)
■あの曲はアルバムでもかなり良い 位置にいるなと思いました(笑) 今作新曲と思われる曲はメロディーがとても良いなぁと感じました。
速さだけじゃなくてグルーヴィーな部分も出ていてアコースティックVer.なんかでも聴いてみたい感じというか!曲を作っていく上で以前より変わった部分など何かありますか?
HIDEKI:ちょっと!!!嬉しいんですけど!!!(猛照)
アコースティックとかでやってもアリな曲はあるかもね!
新曲に関しては今年に入ってから作った曲ばかりなんだけど、メロディは良いと思うね。グッと来るポイントをおさえてると言うか(笑)わかってると言うか(笑)
まぁ、自画自賛ですわ(笑)心境としては、昔よりはシンプルにドカーン!て感じが好きなのかもね!
速くて明るくて元気で激しくて、でも、踊れてチョイ涙腺を刺激するって言うバランスは崩さないけど、わかりやすいモノがやっぱり好きだよね!
後は、二回歌うと普通だし飽きるから一番で終わらせてもいいように曲は作ってるよ。メロディや展開に迷ったら保留で次の曲に移ってまた作るみたいな流れで。
ネタだけはひたすら増やしてるね。もう既に次のアルバム出せる分はネタがあるし、曲作るスピードは相当上がったと思うよ。ギヒヒ!(笑)
■基盤はSKAPUNKですが今作にも多種ジャンルからのアプローチ、仕掛け、オマー
ジュを感じました!PUNK以外からだとどういった音楽から影響を受けていますか?
HIDEKI:今のメンバーは好きな物がバラバラでソコがいいのかもね!(笑)
PUNK以外だったら何だろう?ベタベタなHIP HOPは好きだし、年的にも「AiR JAM」や「さんぴんCAMP」の「世代」だしね!フザケテる感じの音楽は参考にしてるかも!音で遊んでる感じの。なんでも聴くけど、やっぱり楽しい音楽が好きかな!
わかりやすくて明るい音楽。メロディが良いもの。ノレる音楽。ソコが一番かもね。「ノレる」か「ノレない」かって凄く大事で、ファーストインプレッションは、なまら大事にしてる!マイナーコードの暗い音楽は聴かない(笑)
■苫小牧でバンドを続けてきたことの良さと難しさを教えて下さい!
HIDEKI:コレはユウキお兄ちゃん担当だね!
YUUKI:何も無かった、先輩もいなかったし、頼れる人なんていなかった。 だからこそ自分達でやるしかなかった!それがDIYに繋がり今の僕達が居るんだと思います! 「無ければ作る」 それが拘りになり 「新しい物」 を作れるんだと思います!田舎の良さをバンドに引き当てる!そーゆーバンドでいたい! by ユウキお兄ちゃん
■Free kickのスタンスとして音やグッズ、シーンなども「1から自分達で作る」って気持ちがビンビン伝わってきました。
今後の活動予定としては次は何か作っていく予定はあるのでしょうか?(野望)
HIDEKI:とりあえず海外ツアーに行きたいね(笑)夢だね!(笑)
アメリカやヨーロッパでLIVEしたいなぁ。憧れだから!
もちろん、次の作品も視野に入れてるし、曲も作ってるよ!
来年もリリースすると思うよ(笑)面白い形で!(笑)
まさに「やめられない~止まらない~」です!(笑)
あとは、全国各地に遊びに行きたいし、もっと活動してガンガンに攻めたいね!ライフイズベリーショートですので(笑)
好きなバンドを集めてオレ達の地元に皆を呼んでイベントとかもしたいし、どーせやるならデカい事もしたい。周りを巻き込むような感じで。
力を貸してくれる友達も増えたから嬉しいし、色々やっていきたいなぁと思ってるよ!バンドのレベルを上げるのはもちろんだけど、FREE KICKを通して、一人の人としても成長出来ればいいなぁと考えているよ!
FREE KICKはホント皆に支えられてるからありがたいね。今が凄く楽しいよ!
これからツアーが始まるしワクワクしてるよ!
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-「THE END IS NEAR」 JAPAN TOUR 2014-
11/30 (日) 札幌 ペニーレーン24
12/06 (土) 郡山 CLUB#9
12/07 (日) 秋田 Club SWINDLE
12/09 (火) 群馬 SUNBURST
12/10 (水) 宇都宮 HELLO DOLLY
12/12 (金) 京都 SOCRATES
12/13 (土) 高松 RIZIN'
12/14 (日) 岡山 CRAZY MAMA 2nd ROOM
12/16 (火) 沼津 Quars
12/19 (金) 心斎橋 BRONZE
12/20 (土) 名古屋 CLUB ZION
12/21 (日) 下北沢 SHELTER ONE MAN!!!!!!!!!!!!!!
各公演の詳細はこちら
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■DISCOGRAPHY
1st Album "The End Is Near" [2014]
01. Everything’s Gonna Be Fine
02. How Do You Fuck That Up?
03. Rhythm Box
04. Everybody Wants
05. Vans Soul
06. Come Out To Play
07. Break Me Out
08. Better Than Yesterday
09. My Bitch [Pinball Mania Cover]
10. I Hate The World
11. Tunnel Rat
12. Sick Boy
13. I Don't Wanna Work
14. The End Of Life
2nd EP "The Future Is Unknown" [2013]
01. I've Taken Leave Off My Past
02. No Matter What I Try To Live
03. My Favorite
04. How Many Walls Break In Life
05. Fed Up *
06. Fuck For You *
07. Joy *
08. Fruity *
* Taken From Remastered Demo “SKA PUNK IS NOT DEAD!”
1st EP "Dawn Of The Future" [2013]
01. Crack Fuck Steady
02. Understand
03. Pu Pu Ppi Do!
04. Intro *
05. Stupid *
06. Feel *
07. Just Do It *
* Taken from Remastered 1st Demo “PUNK IS NOT DEAD!”