メロディックプライド!LEXT デビューアルバム「poolside」インタビュー
巷の流行はどこを見渡しても「90's」。アートのアイデアが飽和した現代だからこそなのかもしれません。大いに結構なことですがその言葉が一人歩きをしているのも1つの側面ではないでしょうか。そんな中でLEXTによる純正パンクアルバム「poolside」が完成!! 一聴すれば90’s PUNKへの深い愛情を感じられる1枚ですが、それだけに留まらないサウンド、そしてバンドヒストリー&エピソード!! 今回はギター担当であるImada Gen a.k.a げんちゃんにインタビューを敢行いたしました。
INTERVIEWER:BONE$
GEN IMADA(以下:G): ありがとうございます!
■前回の音源っていつだったんでしょうか?
G:シングルが今年の4月くらいですね。
■相当ツメツメで準備したんじゃないですか?
G:ツメツメです(笑) ただ今回のアルバムは再録なんかもあるんですが、曲はこのアルバム用というよりは常に書いているほうなんです。そこから選りすぐって考えていった感じですね。
■ちなみに今回は相談役というポジションでBLACK BUCK / THUMBの岡田氏も参加されていますが、それは作曲の段階からも参加していたんですか?
G:岡田さんはレコーディングの少し前から一緒にリハスタに入っていました。岡田さんなりの意見とか、アドバイスとかをいただいていた感じですね。一緒に最後の詰めの作業をやった感じでした。
■岡田さんが入って「ここが違うなぁ~やっぱり」っていうポイントはありました?
G:全く経験値が違ったのを感じましたね。自分たちが考えうる範囲より外からの意見をもらえて、それが凄く良かったです。今回はレコーディングの日程もタイトでツアーをやりながら間を縫ってレコーディングしていた感じでした。
■レコーディングはCLEAVEの山中氏が運営するATTICで行ったんですよね?経緯は?
G:山中くんは僕らみたいなサウンドにも理解が深いし、今まで2回ATTICでレコーディングしているんで凄く自然な流れでATTICにしました。
■山中氏のほうからのアドバイスなんかもありましたか?
G:ボーカルの発音や、ギターの録音には非常に色々アドバイスをもらいました。ドラムの録り方も面白くて「FOUR YEAR STRONGのスタジオはこうやってんだ!」なんていいながら録ってました。
■リリースの後はツアーですよね?
G:そうですね。12~2月まで12本くらいのツアーです。
■今回の対バンはどんな感じなんですか?
G:まぁいままで通りのメンツもいますし、いままでやった事も無いバンドもいますね。先輩後輩関係なくいい!と思ったバンドをブッキングしています!
■ちなみに普段よくライブする箱っていうのは、初台のWALLや中野のMOON STEPって感じですか?
G:そうですね。今回はレコーディングにENSLAVEのヒカルくんなんかも参加してくれてますし。よくお世話になってます。
■THUMBとのライブなどもあったようですね?
G:そうなんですよ。もしかしたら最近1番一緒にライブしているバンドはTHUMBかもしれないですね。
■それも凄い話ですね(笑)
G:本当ですね(笑) 岡田さんが本当に良くしてくれてて、今回のレコーディングも力を貸してもらってます。自分はTHUMBのコピーバンドもやってたんで、夢のような話です。
■なるほど(笑) 少しLEXTの歴史についてもお聞きします。LEXTがスタートしたのはいつ頃だったんですか?
G:2004年の終わり頃に地元の広島で結成しました。当時は広島のライブハウスによく通っていたんです。地元の友人のバンドが解散して、その主要メンバーだった奴らと3ピースバンドを組んだのが始まりです。当時から自分の中には漠然と「東京でやりてーな」という思いがあったんで、2008年頃にメンバー全員で上京して活動を始めました。
■なるほど、現在のオリジナルメンバーはゲンちゃんだけですよね?
G:そうですね。まずドラムが抜けてしまって。その後、東北の地震の直前にツアーを回っていたんですけど。地震をきっかけにして当時のボーカルが脱退してしまって1人になりました。
■たった一人になったんですね。かなりハードな状況ですがその時はどういうことを感じました?
G:どうしよう…と途方にくれましたね。ただ1人でスタジオは入り続けてたんですが、何かあてがあった訳でもなかったんです。そんな中、ニシダが「一緒にスタジオはいるぞ!」って誘ってくれたんですよ。
■いい話ですね。それから他のメンバーを集めたんですか?
G:はい。ずっとギターはもう1本欲しいと思っていて、レフティーだしカッコいいなと思ってたミノリがはいった感じですね。その後ドラムもって感じです。メンバーはニシダが仲が良かったので彼が集めてくれた感じです。
■なるほど。では変わって作品の事について細かく聞いて行こうと思います。
今回のアルバムは「poolside」というタイトルですが、この意味は?
G:意味は2つあるんです。
1つ目の意味は、プールっていうのは凄く楽しくてオープンな場所のに、そこへの見えない壁を乗り越えられない感情。「お前らとは違うんだよ」という気持ちから来てるのかもしれないですね。でもそこに対して憧れもあって、矛盾した気持ちを象徴したのがこのタイトルでした。そしてもう1つは大好きなbloodthirsty butchersに「プールサイド」という曲名があって、それとかけさせてもらいました。
■作詞もゲンちゃんが担当ですが、どんなメッセージを込めましたか?
G:曲によって凄いバラエティに富んでます。ATARISやDASHBOARD CONFESSIONALみたいな恋愛の歌もあるし、ヘイト全開な歌詞もあります。ただ基本的には前向きなメッセージを心がけました。歌詞については凄く振れ幅もあるのでそれぞれのギャップも楽しんでほしいポイントです。
■ゲンちゃんが作詞をするとなるとニシダ君との相談もありますよね?
G:俺がまず曲と歌詞を書いてから、一回ニシダを通して、そこでまた見えたものをブラッシュアップしていくっていうのが主ですね。だから100%自分の思い通りになるわけじゃないんですが、それが逆に良かったりして。それが魅力になっていると思ってます。
■収録曲の中に苦戦した曲とかありましたか?
G:FREE YOUR HEARTっていう曲のストロークがちょっと難解で。レコーディングの時に手こずったっていうのはありますね。
曲作りの面だと、僕の癖なのですが…リリースしたあとに直したくなってしまうんですよ。今回はそうならないように1曲目のFEEL SO GOODを何回も作りなおしました。何回もバージョンが変わったんでメンバーも怒ってましたね(笑)
■どういう完成図を描いて何回も書き直ししたんですか?
G:単純にいい曲にしたいという想いですね。勢いを大事にしたかったんでそれを追求した感じでした。
自分の中で1曲目っていうのはハードルが高かったんです。今回は難解な曲というより、ひたすらど真ん中にこだわって曲をつくった感じです。
■「ど真ん中」とおっしゃいましたが、ゲンちゃんの思う「ど真ん中」とはなんだったんですか?
G:ロック感もあって、曲もいい、そして色んな音楽のニュアンスを含んでいて、でもちょっとふざけてるみたいな。俺の中ではそう言う感じです。
■ちなみにゲンちゃんのルーツの中で、外せないアルバムや作品はありますか?
G:最近はONLY CRIME聴いてますね(笑) ただ、ルーツとなるとやっぱり「SURVIVAL OF THE FATTEST」と「PUNK O RAMA 4」っすね~。
■厳格すぎますね!!(爆笑) 両方ユニオンで凄い安く買えちゃうやつじゃないですか!!
G:そうなんですよ(笑) たしかに安い値段なんだけど、そこに全部詰まってます。あれを中学の時にきいて喰らったんです。
■90’sのパンクと最新のPOP PUNKや、ブレイクダウンのあるようなメロディックバンドは音としては全く違うと思うんですが、そういうモダンなものにたいしてはどう思ってますか?
G:個人的には全然チェックはしてます。最近だとKNOCKLE PUCKとかね。
FOUR YEAR STRONGやNEW FOUND GROLYなんかも実際にライブをみたこともあります。でも一緒に出てるA Wilhelm Screamのほうがぐっときました(笑)
僕は元々シンプルな音楽が好きなんです。だからモダンなことをしているんだけど、展開がシンプルだったりするものには惹かれます。
新しい音楽に対してアンテナは張ってますし、オープンに消化もしてるつもりなんですが、そこはあまり見えていない部分かもしれないです。正直「90’s」っていう風にカテゴリされるのは好きじゃないんです。いつも「今2014年だぜ?」って思ってしまう。ルーツはもちろんそこにあるんですが、もっと色んな物を吸収してきたと思ってます。
■なるほど。今回の収録曲にモダンなエッセンスを入れ込んだという自負はありますか?
G:新しくありたいとは常に思っています。もともとシンガーソングライターのアーティストが好きだったりするのものあるのかな。ただ最新の斬新なものっていうは、ほんの数週間でまたさらに斬新なものが現れたりしちゃう物だと思うんです。そういう軽薄な流行をおうのではなく、人の心をがっつりつかめるような物っていうのを目指してます。料理でいったら、凝った物じゃなくて、毎日食べられる白米的な感じですかね(笑)
■芯のあるものを目指しているってことですね。ちなみに今少し触れていましたがパンク以外ではどういう音楽が好きなんですか?
G:正直ここ1~2年より前は少しパンク離れしてた時期でした。大きく影響を受けたのはBEACH BOYSとかJackson Browne、THE RAPTURE、Common、Oasisとかですね。
■なるほど、最後にルーツを大事にしながら新しい事にも挑戦した今作ですが、これを手に取るリスナーの方に何かメッセージをください。
G:皆アイドルなんか聞いてる場合じゃないぞ!っていうのと(笑) あ、こういうのまずいかな~。
■大丈夫!! PUNXなんだから(笑)
G:はい…えっと、CD買ってくれたら嬉しいです。
■うわ!最後で置きにいってる(笑) では、ライブに明日を運んでくれる人にも一言。
G:シンガロング!!盛大にお願いします!!
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【LEXT poolside TOUR】
■12.04(木) 東京 下北沢SHELTER【ツアー初日!!】
open/start 18:30/19:00
adv/door 2300/2800
w/BLACK BUCK
CLEAVE
Qomolangma Tomato
■12.06(土) 埼玉 北浦和KYARA
■12.20(土) 群馬 高崎SUNBURST
■01.11(日) 栃木 宇都宮HEAVEN’SROCK
■01.12(月) 千葉 千葉K’s DREAM
■01.17(土) 山梨 甲府KAZOO HALL
■02.01(日) 神奈川 横浜B.B.STREET
■02.07(土) 福岡 小倉FUSE
■02.08(日) 福岡 福岡Queblick
■02.13(金) 大阪 心斎橋pangea
■02.14(土) 愛知 名古屋RAD
■02.19(木) 東京 新代田FEVER -FINAL-
■アルバムメイキング映像vol.1
■アルバムメイキング映像vol.2
■メディア情報
HMVオンラインインタビュー
FOLLOW-UP vol.140 インタビュー掲載
Ollie 2014年12月号「BEAT!BEAT!BEAT!」掲載
Indies Issue vol.71 ディスクレビュー掲載
AMラジオ日本「ROCK RUSH RADIO」出演
FM YOKOHAMA「LIVE SOUND」紹介
■DISCOGRAPHY
LEXT 1st full album 『poolside』
IHSR-052 2000yen(without tax)
■収録曲
01.Feel So Good
02.Time For Us To Leave
03.Stay With Me
04.Free Your Heart
05.Sunrise Song
06.Before Sunset
07.Only Moon Light Knows
08.The Darkness Is Coverning My Shadows
09.Can We Go
10.Not A Movie
LEXT 4th Single 『Not A Movie』
BPR-004 300yen(without tax)■収録曲
1. Not A Movie
LEXT 3rd Single 『TO THE OCEAN』
■収録曲
1.CAN WE GO
2.TIME FOR US TO LEAVE
SOULMINE MEGA MARTで音源を買う
LEXT 2nd Single 『Kiss My Asshole』
BPR-002 500yen(without tax)■収録曲
1.Kiss My Asshole
2.Feel So Good
3.Stay With Me
SOULMINE MEGA MARTで音源を買う
LEXT 1st Single 『SHADOWS』
BPR-001 500yen(without tax)■収録曲
1.The Darkness Is Covering My Shadows
2.Free Your Heart Never Stop
3.Leave From This Town
4.She Doesn’t Know